シイタケ原木栽培におけるナノ粒子不溶性プルシアンブルー分散液の原木への処理とほだ場でのプルシアンブルーフィルター敷設によるホダ木と子実体への放射性セシウムの抑制

  • 福井 陸夫
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  • 大橋 洋二
    2) 栃木県県西環境森林事務所 〒321-1263 栃木県日光市瀬川51-9
  • 杉本 恵里子
    3) 栃木県林業センター 〒321-2105 栃木県宇都宮市下小池町280
  • 石川 洋一
    3) 栃木県林業センター 〒321-2105 栃木県宇都宮市下小池町280
  • 今井 芳典
    3) 栃木県林業センター 〒321-2105 栃木県宇都宮市下小池町280

書誌事項

タイトル別名
  • Reduction of radiocesium in Shiitake (Lentinula edodes) bed logs and fruit bodies by culture with nanoparticle insoluble Prussian blue dispersion liquid and cesiumsorb filter sheet

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説明

放射性物質汚染地域のシイタケ原木栽培におけるナノ粒子不溶性プルシアンブルー(NPB)分散液の効果を明らかにした.放射性Cs汚染原木をNPB分散液に浸漬したところ,発生した子実体は,無処理区子実体の放射性Cs濃度と比較して明らかに減少した.250 Bq/kg程度の原木ではNPB分散液に浸漬することにより,発生する子実体の放射性Cs濃度は40 Bq/kg以下になることが期待される.第2の試験では、放射性物質汚染ほだ場(空間線量率0.19 mSv/h)にセシウムソーブフィルター(CSF)を敷設し,放射性Cs無汚染のほだ木を伏せこんだ試験では,15 - 18ヶ月後のCSF敷設区の子実体中の放射性Cs濃度 (4.0 ± 1.8 Bq/kg) は対照区 (7.8 ± 4.0 Bq/kg) と比較し放射性Csの吸収を抑制する効果が認められた.さらに,敷設したCSFは土壌中の放射性Csを特異的に吸着する(土壌 (0 - 5cm):764 Bq/kg, CSF: 4,735 Bq/kg ) ことが明らかとなった.今回の知見は今後のシイタケ栽培に寄与するものと考える.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390291767676279424
  • DOI
    10.24465/msb.28.3_107
  • ISSN
    24327069
    13487388
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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