独占企業の価格実験

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  • ドクセン キギョウ ノ カカク ジッケン
  • Monopoly Price Experimentation

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type:Article

本稿では,新製品がどの程度消費者に受け入れられるかの適合度(マッチ)について企業も消費者も不確実な状況において,独占企業が動学的に価格を設定することによって学習していく過程について考察する。企業は第1期における消費者全体の反応を見て,新製品と消費者の選好との適合の度合いを予測する。第1期の消費量が多いほど予測の精度は向上するとする。この設定のもとで,独占企業は需要に関する情報を収集するために,情報収集がない場合と比べて第1期により低い価格を設定する。価格の平均値は期間とともに上昇する。特に新製品が既存の製品と補完財の関係にある場合,及び情報収集の精度が高い場合は価格引下げが大きい。他方,新製品の適合度に関する初期信念が低いほど,独占企業は第1期の価格を大きく値引きしそうなものだが,予想に反して初期信念が中程度の場合に値引き率が大きいという結果を得た。

identifier:http://repository.seikei.ac.jp/dspace/handle/10928/1231

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