下水処理場への植物系バイオマス混合脱水システム導入における環境影響評価

  • 山﨑 廉予
    (国研) 土木研究所 先端材料資源研究センター
  • 重村 浩之
    (国研) 土木研究所 先端材料資源研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Environmental Impact Assessment of Nationwide Introduction of Plant Biomass Mixed Dehydration Systems at Wastewater Treatment Plants

抄録

本稿では,ベルトプレス,スクリュープレス,遠心分離脱水機により消化汚泥を脱水している全国の下水処理場を対象に,未利用の植物系バイオマスを下水処理場で受け入れ,下水汚泥の脱水助剤として利用することを想定し,システム全体における温室効果ガス排出量を対象とした環境影響評価を行なった。<br> その結果,脱水ケーキを下水処理場内で焼却処分する場合,既存の方法と比較して各脱水機で 7.8~12 % 温室効果ガス排出量を削減でき,下水処理場外で処分する場合 7.1~7.7 % 削減できる可能性が示された。凝集剤使用量を削減して本技術を導入した場合は,それぞれ 5.8~6.3 %,12~22 % の削減効果があることが示された。植物系バイオマス混合脱水システムは,未利用の植物系バイオマスの有効利用方法として活用でき,下水処理場における汚泥処分費削減に加え,温室効果ガス排出量の削減に寄与できる技術であることが示された。

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参考文献 (2)*注記

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