抄録
<p>抑制機能の2下位分類と反すうとの関連について検討を行った。大学生213名に対して,反応抑制(response inhibition)の困難さを測定するGo/No-Go課題と,注意の抑制(attentional inhibition)の困難さを測定する修正ストループ課題を実施し,反すう,攻撃行動,ストレッサーの経験頻度,および抑うつを測定する質問紙に回答を求めた。反応抑制の困難さは反すうと正の有意な関連がある一方(r=.23),注意の抑制の困難さは無相関であった(r=.02)。パス解析の結果,反応抑制の困難さは攻撃行動の増加と(β=.20),攻撃行動は対人的なストレッサーの経験頻度の増加と(β=.17),対人的なストレッサーは反すうの増加と関連し(β=.28),これらの関連は抑うつの影響を統制した上でも有意であった。一方,注意の抑制の困難さは,いずれの変数とも有意な関連が認められなかった(-.05<β<.06)。以上の結果から,抑制機能の下位分類の中で,特に反応抑制が反すうと関連し,その関連は対人関係の悪化によって媒介されていることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本心理学会大会発表論文集
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日本心理学会大会発表論文集 85 (0), PD-001-PD-001, 2021
公益社団法人 日本心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390291767777156480
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- ISSN
- 24337609
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可