抄録
<p>本研究では,Mind-Wandering(MW)の程度を行動的に測定するため,合間なく持続的な注意を求める課題を開発した。MWの強さの変動を行動指標から測定するために,先行研究ではNoGo刺激の割合を減らしたGo/NoGO課題が頻繁に使われる。これら課題は被験者へ常に一定量の注意持続を求めると考えられている。しかし実際には,刺激間において注意を休ませる戦略をとることができる。そこで,より一定の注意維持を求め,成績からMWの時間動態が観察できる課題として,Continuous Tracking Task(ConTra)を開発した。ConTraでは,連続的に周波数の変わるビープ音に合わせ,自身の手を回内・回外させる。センサーにより取得した手の動きと音周波数との不一致の度合いが,MWの程度と相関することを示すために,本研究を実施した。1被験者に対しMWの主観報告を25回求め,その直前の不一致度とMWの程度との相関係数を算出した。23名から得られた相関係数についてone-sample t-testを行い,有意(t=2.498, p=.0020)な結果を示した。</p>
収録刊行物
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- 日本心理学会大会発表論文集
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日本心理学会大会発表論文集 85 (0), PI-052-PI-052, 2021
公益社団法人 日本心理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390291767785430272
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- ISSN
- 24337609
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可