腹腔鏡下手術が有用であった外膀胱上窩ヘルニア嵌頓の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Incarcerated External Supravesical Hernia Successfully Treated by Laparoscopic Surgery
  • フククウキョウ シタテジュツ ガ ユウヨウ デ アッタ ソト ボウコウ ジョウカヘルニアカントン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p>症例は53歳,女性。朝排便後から左鼠径部の膨隆と腹部不快感を認めたため,当科を受診した。初診時,左鼠径部にピンポン玉大の膨隆を認め,緊満していた。鼠径部ヘルニア嵌頓と思われた。腹部超音波検査で腸管の脱出を確認したが,検査中に還納された。腹部CT検査では左鼠径部に軽度の脂肪織の脱出と少量の液体貯留がみられた。左鼠径部ヘルニア嵌頓(解除後)と診断し,嵌頓腸管の観察も必要と考え緊急手術を施行した。腹腔鏡下にアプローチした。左内側臍ヒダの内側にヘルニア門があり,膀胱上窩ヘルニアと診断した。回腸が約5cmにわたり発赤しており,嵌頓していた部位と思われた。腸管壊死の所見がなく腸切除は不要と判断し,腹腔鏡下ヘルニア修復術(TAPP)を行った。Hesselbach三角内側部に2cm弱のヘルニア門を認め,新JHS分類M2型であった。腹腔鏡下手術が有用であった症例を経験したので報告する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ