自動音声認識を用いた単音節明瞭度評価の検討

  • 明﨑 禎輝
    高知リハビリテーション専門職大学 理学療法学専攻
  • 池 聡
    高知リハビリテーション学院 言語療法学科
  • 上松 智幸
    高知リハビリテーション学院 言語療法学科
  • 光内 梨佐
    高知リハビリテーション専門職大学 言語聴覚学専攻
  • 有光 一樹
    高知リハビリテーション専門職大学 作業療法学専攻
  • 平賀 康嗣
    高知リハビリテーション学院 理学療法学科
  • 金久 雅史
    高知リハビリテーション学院 作業療法学科

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説明

<p><tt>要旨</tt> <tt>構音障害は,脳卒中患者や舌がん術後患者に生じる.患者の状態やリハビリテーション効果を確認するためには,適切な評価が必要である.そのため,自動音声認識による単音節明瞭度評価の使用方法を明確にすることで評価手段の選択肢を広げることになる.本研究の目的は,自動音声認識を用いた単音節明瞭度評価の信頼性と有用性を検討する.健常人</tt>19 <tt>名(男性</tt>7 <tt>例,女性</tt>12 <tt>例),平均年齢</tt>20.5±1.7 <tt>歳を対象とした.評価項目は,単音節明瞭度,</tt>Oral diadochokinesis<tt>(</tt>/pa/<tt>,</tt>/ta/<tt>,</tt>/ka/<tt>,</tt>/pataka/<tt>),発話速度を評価した.単音節明瞭度は,自動音声認識(</tt>Microsoft Stream<tt>)を用いて評価した.</tt>Pearson <tt>の積率相関係数,</tt>Spearman <tt>の順位相関係数を用い,単音節明瞭度,</tt>Oral diadochokinesis<tt>,発話速度の相関関係を分析した.有意水準は</tt>P <0.05 <tt>とした.結果,</tt>Oral diadochokinesis <tt>の</tt>/pa/, /ta/, /ka/, /pataka/<tt>はそれぞれ</tt>6.4 ± 0.6 (5.6-7.6)<tt>,</tt>6.6 ± 0.9 (4.2-8.0)<tt>,</tt>5.7 ± 1.3 (2.6-7.8)<tt>,</tt>2.1 ± 0.6 (0.6-2.8)<tt>回</tt>/<tt>秒であった.発話速度は,平均</tt>5.7 ± 0.6 (4.5-6.7)<tt>モーラ</tt>/<tt>秒であった.自動音声認識による単音節明瞭度評価と</tt>Oral diadochokinesis<tt>,発話速度の間では,それぞれ有意な相関関係を認めなか った.自動音声認識による単音節明瞭度評価は</tt>100 <tt>音節中,平均</tt>82.6(61- 94)<tt>音節を正しく認識され,</tt>20 <tt>音節が正答率</tt>100<tt>%,</tt>23 <tt>音節が正答率</tt>90- 99%<tt>,</tt>22 <tt>音節が正答率</tt>80-89%<tt>であった.これらのことから自動音声認識 による評価は,単音節明瞭度評価として使用する上で有用であることが示唆された.</tt></p>

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