胸腔鏡と気管支鏡を併用し,ポリグリコール酸シートとフィブリン糊を用いた瘻孔閉鎖術により治療に成功した気管支断端瘻の1例

  • 亀田 洋平
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科
  • 山本 健嗣
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科
  • 繁田 奈央子
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科
  • 川原 光恵
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科
  • 菅原 海
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科
  • 阿部 日菜子
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器内科
  • 鈴川 祐一郎
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器内科
  • 長田 怜永子
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器内科
  • 廣瀬 知文
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器内科
  • 前原 孝光
    独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Bronchial Stump Fistula Successfully Treated by Bronchial Intervention with Polyglycolic Acid Sheet and Fibrin Glue Using a Combination of Bronchoscopy and Thoracoscopic Surgery

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説明

<p>背景.気管支断端瘻は肺切除術後の重篤な合併症の1つであり,しばしば治療に難渋する.これまで気管支鏡下治療の有効性と種々の手技が報告されている.症例.85歳,男性.右上葉肺癌に対して右肺上葉切除術を施行した1か月後に膿胸を発症した.気管支鏡検査にて右上葉気管支断端に瘻孔を認めた.ポリグリコール酸(PGA)シートとフィブリン糊を充填することで瘻孔閉鎖を試みたが,視野確保が困難であり,効果不十分であった.後日,胸腔鏡で胸腔内を観察しながら気管支鏡下でPGAシートとフィブリン糊を瘻孔へ充填した.胸腔鏡の補助により適切な位置へシートを留置することができた.以降エアリークは停止し,膿胸は改善した.瘻孔閉鎖術後1年が経過し膿胸は無再発である.結論.PGAシートとフィブリン糊による気管支鏡下瘻孔閉鎖術は簡便で有用な治療選択肢と考えるが,胸腔鏡の併用によりさらに成功率が向上すると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 44 (2), 147-152, 2022-03-25

    日本呼吸器内視鏡学会

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