同種造血幹細胞移植後の二次性生着不全に対してeltrombopagが奏効した再生不良性貧血

書誌事項

タイトル別名
  • Successful treatment of secondary graft failure after allogeneic stem cell transplantation for aplastic anemia with eltrombopag
  • ドウシュ ゾウケツ カンサイボウ イショク ゴ ノ ニジセイセイチャク フゼン ニ タイシテ eltrombopag ガ ソウコウ シタ サイセイ フリョウセイ ヒンケツ

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抄録

<p>再生不良性貧血に対する同種骨髄移植後に一旦生着したがその後poor graft function(PGF)と考えられる二次性生着不全をきたし,eltrombopagが奏効した症例を経験したため報告する。症例は25歳女性。再生不良性貧血(stage 3)に対してHLA一致の弟より同種骨髄移植を行った。Day 17に好中球生着を認めたが血小板輸血依存は継続した。Day 30のキメリズム解析で完全ドナー型を確認したが,day 45より赤血球も輸血依存となった。Day 253よりeltrombopagを開始したところ,その後血球は増加し輸血依存から離脱,中止後も血球は安定して推移している。経口製剤であるeltrombopagを選択することで外来での治療が可能となり,特記すべき有害事象なく造血回復が得られた。移植後PGFに対するeltrombopagは有用かつ安全な治療選択肢になりうると考えられる。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 63 (3), 177-181, 2022

    一般社団法人 日本血液学会

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