自己免疫性多発内分泌腺症1型に合併した赤芽球癆に対するalemtuzumabの有効性

書誌事項

タイトル別名
  • The efficacy of alemtuzumab for pure red cell aplasia associated with autoimmune polyendocrine syndrome type 1
  • 自己免疫性多発内分泌腺症1型に合併した赤芽球癆に対するalemtuzumabの有効性 : 第15回日本血液学会関東甲信越地方会 優秀演題
  • ジコ メンエキセイ タハツ ナイブンピツセンショウ 1ガタ ニ ガッペイ シタ アカ ガキュウロウ ニ タイスル alemtuzumab ノ ユウコウセイ : ダイ15カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ユウシュウ エンダイ

この論文をさがす

抄録

<p>症例は41歳女性。2歳の時に自己免疫性多発内分泌腺症候群1型(APS-1)と診断された。34歳時に高度な貧血が出現し,赤芽球癆とT細胞性大顆粒リンパ球性白血病の合併と考えられた。APS-1では胸腺髄質上皮細胞上のAIRE遺伝子の不活性型遺伝子変異が知られており,胸腺でのnegative selectionが障害されることで発生する自己免疫性T細胞により赤芽球癆を誘発していると考えられる。前医で複数の免疫抑制療法が長期にわたり施行された。長期の経過で寛解と増悪を繰り返していたが,40歳ごろより輸血依存となり当院に転院した。当院でalemtuzumabを投与したところ大顆粒リンパ球の消失と貧血の改善が得られた。APS-1合併の赤芽球癆へのalemtuzumabの有効性を示す貴重な症例として報告する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 63 (3), 189-193, 2022

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ