ネフローゼ症候群に対するシクロスポリンの1日1回投与と1日2回投与の有効性と安全性に関する後方視的調査

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy and safety of once- versus twice-daily dosing of cyclosporin A for the treatment of nephrotic syndrome: A retrospective study
  • ネフローゼ ショウコウグン ニ タイスル シクロスポリン ノ 1ニチ 1カイ トウヨ ト 1ニチ 2カイ トウヨ ノ ユウコウセイ ト アンゼンセイ ニ カンスル コウホウ シテキ チョウサ

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説明

<p>ネフローゼ症候群ではステロイド抵抗性やステロイド依存性、頻回再発型でシクロスポリンA(CyA)が汎用される。しかし、CyAの投与方法に関する詳細な報告は少ない。そこで、本研究ではCyA の1日1回(分1)投与と1日2回(分2)投与の有効性と安全性を明らかにすることを目的に後方視的調査を実施した。対象は2011年1月1日から2017年9月30日の期間にCyAを服用開始し、AUC0-4を算出後、6ヶ月以上服用継続した症例とした。対象となった症例は39例(分1投与26名、分2投与13名)であった。CyA服用開始時と6ヶ月後の尿蛋白/尿クレアチニン比の変化を有効性の指標とした。分1投与の6ヶ月後のCyA服用量は、分2投与と比較して有意に少量であった(75.19 ± 20.76 mg vs 103.85 ± 30.22 mg, P<0.01)。分1投与の有効率は分2投与と比較して有意差はなかった(69.2% vs 53.8%、 P=0.48)。一方、6ヶ月後の検査項目では、分1投与、分2投与ともに正常範囲内であった。分1投与は、分2投与と比較して服用量が減量できることから、医療経済上も患者のコンプライアンスにおいても有益性は高く、安全に投与できると考える。</p>

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