<講義ノート>周期駆動非平衡量子系の理論の入門

Description

本講義ノートでは、周期的AC外場で駆動される量子系におけるフロケ・エンジニアリングの理論の基礎を解説する。フロケ・エンジニアリングとは、注目する系にその系の時間スケールより高周波数のAC外場を印加して、系の静的物性を操作・制御する方法を指す。これを理論的に解析する際、フロケの定理、高周波数展開法、時間依存摂動論、時間依存シュレディンガー方程式の数値解析、グリーン関数法、量子マスタ一方程式などが活用される。本講義では、特にフロケ・エンジニアリングの基本的な考え方を理解する上で有意義なフロケの定理と高周波数展開法について詳しく解説する。また固体結晶におけるフロケ・エンジニアリングに焦点を当て、代表的AC外場であるレーザーや電磁波の情報、および、金属や磁性体における実現可能性が高いエンジニアリングの具体例を示す。動的局在、フロケ・トポロジカル絶縁体、金属における逆ファラデー効果、スピン系の磁化やジャロシンスキー守谷相互作用の制御法などが取り上げる具体例である。最後に、固体では避けがたい散逸の効果を取り込んだフロケ・エンジニアリングの理論の最近の進展についても触れたい。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390291932685499776
  • DOI
    10.14989/269380
  • HANDLE
    2433/269380
  • Text Lang
    ja
  • Article Type
    departmental bulletin paper
  • Data Source
    • JaLC
    • IRDB
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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