骨粗鬆症性椎体骨折に対する脊柱再建術

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  • ―高齢者に対して低侵襲な術式を探る―

抄録

<p>【目的】骨粗鬆症性椎体骨折(OVF)に対する手術においては可能な限りBKPを行っている.しかし,椎体圧潰や神経障害では脊柱再建術が適応となる.今回我々は夫々の侵襲を調査した.【対象と方法】対象は2016年1月から2020年12月まで,70歳以上のOVFに対し脊柱再建術を施行した41例(男5女36,平均年齢80.1歳).術式は椎体形成+オープン後方固定(固定群)18例,前方VCR(vertebral column resection)(A-VCR群)9例,後方VCR(P-VCR群)14例で,手術時間,出血量,合併症に加えADL改善や画像所見も加味し侵襲について比較検討した.【結果】手術時間は固定群185分,A-VCR群304分,P-VCR群278分で固定群が有意に短かった.術中出血量は固定群179g,A-VCR群117g,P-VCR群483gでP-VCR群が有意に多かった.合併症は術後感染をP-VCR群に2例,術後の肺塞栓症による死亡を固定群に1例認めた.【考察】再建が必要な場合,固定群が比較的低侵襲であることが示唆された.しかし,いずれにおいても周術期合併症には注意を要する.</p>

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