著明な胎児胸水と肝線維化マーカー上昇を伴う肝腫大を認めたNoonan症候群の新生児例

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  • Noonan Syndrome with Massive Fetal Pleural Effusion and Hepatomegaly with Elevated Liver Fibrosis Markers

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抄録

<p> Noonan症候群(Noonan syndrome;NS)は特異顔貌,心疾患,リンパ管形成異常などを特徴とする先天奇形症候群である.症例は在胎29週で右胸水と肝腫大を指摘され,在胎30週より胸水貯留が進行し,在胎32週2日に胎児機能不全のため緊急帝王切開で出生した.強い皮下浮腫,特異顔貌,心房中隔欠損症がありNSを疑ったが,NSで報告のない肝臓および門脈形態異常を伴う肝腫大と肝線維化マーカー上昇があった.遺伝子解析でPTPN11変異がありNSと診断した.出生時より末梢血で単球の増加を伴う白血球増加と芽球の増加,血小板減少があったが,自然寛解したためNoonan症候群関連骨髄増殖性疾患と診断した.胎児期に胸水と肝腫大がある場合,染色体・遺伝子異常を鑑別に挙げるとともに,骨髄増殖性疾患や肝臓および門脈の形態異常の合併を考えて血液学的異常や肝線維化マーカーを含めた肝機能を評価する必要がある.</p>

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