当院における移植コーディネーターの現状~今後の移植コーデネーター育成に望むこと~

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抄録

<p>本邦では2011年、レシピエント移植合同委員会により54名のTRCが認定を受けたのを皮切りに2020年の第10回までに204名の認定取得者が誕生している。当院では、10名がRTC認定を取得しており、2017年10月から正職員として雇用体制が確立した。現在、肝:2名、膵(膵島)・腎:1名(肝と兼任)、肺:2名(1名VAD管理と兼任)の計5名のRTCと、造血幹細胞移植コーディネーター(HCTC)1名、組織移植認定ドナーコーディネーター1名が在籍している。様々な看護師経験を得たメンバーで構成され、RTC間では共同を目指して日々奮闘している。一方、移植施設によっては、専任としての雇用が難しく病棟との兼任や、専従であっても、一人体制や、移植症例数が少ない場合は指導者から学ぶ機会が得にくい。抱えた問題や困難な症例を他施設の移植コーディネーターと相談、課題を共有、検討するなどのコミュニケーションの場が少ない現状がある。2014年から5年間、臨地実習を基調とした教育プログラム「国内初の,肝臓移植を担う高度医療人養成プログラムSNUC-LT」に参加した。その経験から、臨地実習でしか学べない知識と経験は、個人のスキルを向上させ大きな糧となる。また、施設間のネットワークを構築し後進の成にも寄与すると考える。移植コーディネーターが社会的に認知され、職業として確立されたものとなるよう、これらの教育プログラムを始めとする教育体制と資格制度の確立が望まれる。</p>

収録刊行物

  • 移植

    移植 56 (Supplement), s466-s466, 2021

    一般社団法人 日本移植学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292029979922816
  • DOI
    10.11386/jst.56.supplement_s466
  • ISSN
    21880034
    05787947
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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