支援過程において感じられた異和感に着目した看護師によるドメスティックバイオレンス被害者への支援

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  • Nurse's support to the victims from the Domestic Violence with consideration of the sense of incongruity experienced during the supporting process

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抄録

<p> DV被害者支援を体験した看護職が直面した感情の分析を通じて,異和感の活用状況を明らかにすることが本研究の目的である。</p><p> 2005~2007年に看護職20名を対象に半構成的面接を実施し修正版グラウンデッド・セオリーを用い分析した。</p><p> 結果,DV被害者に対して看護職が抱く「なにかへんだなぁ」という感覚をもとに, DV被害が顕在化され,被害者の状態に見合った初期介入を図ろうとするが,自らの経験不足や医療スタッフの協力が得られず,看護ケアに対する理想と現実とのギャップが生じる。</p><p> DV被害者が求める依存的,受動的な人間関係は,支援に携わる看護職のストレスとなる。こうした状況で,他の保健医療従事者からの批評や批判は看護職の異和感を刺激し内省を促していた。看護職の内省を活かすことで, DV被害者の発見や支援に役立ち,全医療スタッフがお互いの役割を尊重しチームが機能するよう,看護がなされることが示唆された。</p>

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