生活保護世帯における高校未進学・中退の子どもに対する支援の分析――生活保護ケースワーカーへのインタビュー調査――

DOI
  • 孫 応霞
    大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科(博士後期課程)

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Support for Children Who Are Not Enrolled or Dropped Out of High School: Interviews with Public Assistance Caseworkers

抄録

<p>本研究では,生活保護世帯における高校未進学・中退の子どもに対する生活保護ケースワーカー(以下,ワーカーとする)の関わりの実態を明らかにするため,ワーカーを対象にインタビュー調査を実施し,質的データ分析法を用いて分析を行った.その結果,ワーカーはまず,子どもの今後の進路希望を確認するため,子どもと保護者それぞれへの働きかけを行っていた.また,子どもの希望に寄り添い,就学支援あるいは就労支援が行われていた.ワーカーの語りから,高校中退の子どもは就労指導の対象になるという認識がワーカーにあることが示された.一方,自力で就労した子どもに対し,ワーカーは支援していないという「支援の不在」があったことが明らかになった.高校未進学・中退の子どもに対し,子どもの将来を見据えた就学・就労支援や,子どもが自立した生活を営むために必要な知識とスキルの提供,子どもへの直接的な支援が求められる.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 62 (4), 31-43, 2022-02-28

    一般社団法人 日本社会福祉学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292162801177216
  • DOI
    10.24469/jssw.62.4_31
  • ISSN
    24242608
    09110232
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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