乳癌術後の傍腫瘍性神経症候群による脊髄炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Myelitis due to Paraneoplastic Neurological Syndrome after Mastectomy
  • ニュウガン ジュツゴ ノ ボウ シュヨウセイ シンケイ ショウコウグン ニ ヨル セキズイエン ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>症例は54歳の女性で,右乳癌の診断で右乳房切除術+腋窩リンパ節郭清(Level II郭清)を施行した.Invasive ductal carcinoma,solid typeと診断された.ER(-),PgR(-),HER2(0), MIB-1 labeling indexは90%以上で,T2,N0,M0,stage IIAであった.術後4週間目の外来通院時に,嘔吐と両上肢のしびれ・脱力感の訴えがあった.手術以外の原因が考えられたため,脳神経内科に紹介した.抗Zic4抗体が陽性であり,傍腫瘍性神経症候群による脊髄炎と診断された.入院しステロイドパルス療法が開始され,徐々に神経学的所見が改善し,約1カ月後に退院した.その後プレドニンは漸減され,10カ月後には終了となった.術後5カ月目より補助化学療法を施行した.術後1年経過したが再発・転移は認めていない.傍腫瘍性神経症候群は速やかな診断と治療が必要である.術後に原因不明の神経症状などを訴えた場合は,傍腫瘍性神経症候群の可能性も考慮しなければならない.</p>

収録刊行物

参考文献 (12)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ