認知症とともに進行する失語

  • 福井 俊哉
    昭和大学横浜市北部病院 内科神経(現 花咲会かわさき記念病院)

書誌事項

タイトル別名
  • ~その臨床症状,病態,治療の可能性~

説明

<p>認知症に伴う進行性失語を呈した6 症例を提示して,失語型,原因疾患,治療について論じた。症例1~3はDLBにlogopenic/phonological(LP)型失語が合併したと考えられるが,MIBG心筋シンチ所見が典型的ではなく,うち2例の脳脊髄液(CSF)Aβ 42 およびp-tauの所見はAD病理の合併を示唆した。症例4は身体症状を欠くがDLBの可能性が高く,他症状に遅れて非流暢型失語を合併した。症例5はADによる典型的なLP型失語を呈した。症例6では臨床症状とSPECT所見からFTLDを考えたが,発症時より健忘が明確であり,MIBG心筋シンチとCSFバイオマーカーの結果からADとDLBが合併した可能性が考えられた。認知症に伴う進行性失語に対してAD病変が関与する可能性があり,この場合,失語に対して抗AD薬の効果が期待できる。DLBが失語を呈することも示唆されるが,結論に至るためには症例蓄積が必要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292240190923648
  • DOI
    10.50970/cogrehab.2014.001
  • ISSN
    24364223
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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