腸内細菌叢の是正による母乳中免疫成分組成の改善
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- 荻野 泰史
- 摂南大学薬学部
抄録
ヒトの腸内には約1,000種類,100兆個もの常在菌が存在し,腸内細菌叢を構成している.腸内細菌などの常在菌は免疫機構の発達や維持にも関与し,近年では,腸内細菌叢の多様性の低さが乳児のアレルギー疾患発症の要因の1つと考えられている.新生児の腸内細菌叢は,母親や環境に由来する細菌に曝されることで形成される.特に,母乳中にはサイトカイン類やビフィズス菌種も含まれ,乳児の腸内細菌叢形成に大きく寄与する.これまでに,妊娠中や授乳中の母親に対するプロバイオティクスの補給は,母乳中のサイトカインやIgA抗体などの組成を変化させ,乳児のアレルギー疾患の発症を予防する有用な選択肢として研究されてきた.本稿では,プロバイオティクスの摂取が母乳中の免疫成分に及ぼす影響について,27種類のサイトカインを調査した研究を紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Prescott S. et al., Clin. Exp. Allergy., 38, 1606-1614(2008).<br>2) Takahashi T. et al., Nutrients, 13, 2285(2021).<br>3) Takahashi T. et al., Front. Nutr., 6., 128 (2019).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 58 (6), 606-606, 2022
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390292251325318400
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可