オノエヤナギ挿し穂の関東域での3年目の成長

  • 上村 章
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林植生研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • The Potential of short rotation coppice of <i>Salix sachalinensis</i> in the Kanto Region

説明

<p>バイオマスエネルギー作物として、ヤナギが着目されている。海外の事例、収益の観点から、乾燥収量10 ton/ha/year以上が求められる。本目標を達成するには、植栽密度2万本/haで、1個体当たり乾燥収量0.5kg/ha/year以上が必要である。このような高密度植栽は、被圧効果により、低密度植栽時に発揮できる能力より収量を減少させることが推測される。本試験では、関東地域(つくば市)での、オノエヤナギの2万本/ha栽培試験を行った結果を報告する。処理区は、台切りの有無、堆肥の量、追加散布の有無を作った。被圧の影響が少ないと見られる個体の3年目の挿し穂のデータは、樹高6.4m、地際直径68mm、乾燥収量11.3kgであった(チャンピオンデータ)。1年間に換算すると乾燥収量3.8kgと、目標の7.6倍であった。2万本/ha植栽の結果、1.5kg/ha/3years以上の処理区が見られたが、これはチャンピオンデータの15%であった。本研究結果から、堆肥施肥10 ton/ha、追肥無し、台切り無し、植栽密度を、1万本/haで、1個体当たり乾燥収量1.0kg/ha/yearに設定することが低コストで良いと考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472549892480
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_327
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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