エポキシ系接着剤を用いたクビアカツヤカミキリ成虫の脱出阻止

DOI
  • 滝 久智
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 田村 繁明
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 北島 博
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Preventing the escape of adult <i>Aromia bungii</i> using epoxy adhesives

抄録

<p>クビアカツヤカミキリは、国内侵入後バラ科樹木に甚大な被害を生じさせている。本種の幼虫は、成熟すると木部に蛹室作成のための材入孔を形成する。その際に羽化脱出に利用する脱出予定孔を材入孔付近の外樹皮に形成するが、幼虫による材入孔と脱出予定孔の形成は、成虫の木質穿孔能力が乏しいためと考えられる。したがって、人為的に脱出予定孔から材入孔を塞ぐことで、本種成虫を材内に閉じ込め、殺虫防除が可能であることが想定される。本研究では、硬度などが異なるエポキシ系接着剤を、孔を塞ぐ素材として用いて、成虫の脱出の有無を検証した。成虫にまで無事に成長した個体のみを対象にした結果、孔を塞いだ場合、いずれも材内部での成虫の死亡を確認した。以上の結果は、適切な方法によりエポキシ系接着剤を用いることで、本種の羽化成虫の拡散を物理的に防止できる可能性があることを示唆している。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472549952000
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_622
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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