カシノナガキクイムシ成虫を用いた薬剤感受性検定法の構築

DOI
  • 松本 剛史
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域
  • 滝 久智
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域
  • 衣浦 晴生
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域
  • 北島 博
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • Construction of an pesticidal bioassay method using <i>Platypus quercivorus</i> adult.

抄録

<p>カシノナガキクイムシ(カシナガ)が媒介するナラ枯れの被害地は拡大しており、従来被害の中心であった奥山林・放棄里山林だけでなく、近年では平地の雑木林や都市緑地等、人の生活圏に近い地域での被害も深刻化している。人の往来が多い都市域では従来の防除方法が使用しにくい現場が見受けられている。害虫防除の基本として物理的・生物的・施業的防除など複数の防除方法を組み合わせて対応することが望ましいとされている。しかし、カシナガに対する殺虫を目的とした化学的防除に関する基礎的な知見はほとんどないのが現状である。そこで、カシナガ成虫に対する殺虫剤の効果を確認するために、室内試験において薬剤施用量とカシナガの生存日数を調べる薬剤感受性検定法を構築し、2種の薬剤を用いて検定法としての妥当性を評価した。その結果、2種の薬剤区とも施用量が増加するに従って対照区と比較して平均生存日数が縮まる傾向が見られた。対数施用量と平均生存日数および対数施用量と一定期間後の死亡率のdose-response反応では、2種薬剤ともシグモイド曲線状を示し、本試験系が薬剤感受性検定法として妥当であると考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472558039168
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_201
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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