コナラ林伐採後のホオノキ実生の分布と生残

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タイトル別名
  • Distribution and survival of <i>Magnolia hypoleuca</i> seedlings after cutting of <i>Quercus serrata</i> forest

抄録

<p>ホオノキは成長が速く、家具や内装の用材として高い材価も期待できるので、里山林の更新樹種の候補として有望である。ホオノキ天然更新の施業法を検討するため、コナラを主とする里山林伐採後に発生したホオノキ実生の分布と成木からの距離との関係、刈払いが実生生残に及ぼす効果を調べた。調査地は富山県小矢部市の名畑試験地(0.30ha)と氷見市の仏生寺試験地(0.23ha)で、前者がホオノキの少ない林分(3株/ha)、後者が多い林分(77株/ha)であり、ともに2019年度に伐採が行われた。2021年5月にホオノキ成木株と実生の位置を測定した。ササが密な仏生寺では刈払い区と対照区を設定して6月に刈払いを実施し、11月に実生の生残を調べた。ほとんどの実生は2020年発芽で、平均密度は名畑が692本/ha、仏生寺が3529本/haであった。名畑では、最寄りの成木株から10m以内の実生密度が4000~5000本/haと高く、10m以遠で500本/ha程度に低下したが、50mでも100本/ha程度を維持した。仏生寺ではその距離が最大でも16mしかなく、10m以内で同様の高い値を示し、10m以遠でも1000本/ha以上を示した。刈払い当年秋の生残率は対照区が80~99%、刈払い区が99~100%といずれも非常に高かった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472558062848
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_355
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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