北海道東部の森林の根圏土壌における初冬・初春および盛夏の微生物群集
書誌事項
- タイトル別名
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- Rhizosphere microbial communities at early winter, early spring, and mid-summer at a forest of East Hokkaido
抄録
<p>根圏土壌の微生物は養水分の獲得などを介して植物の生育に重要な役割を担っている。根圏微生物は植物からの炭素供給の影響を受けるため、主に光合成が盛んな成長期に研究が行われており、森林の林冠木の根圏微生物の季節性、特に休眠期である冬季の根圏微生物に関する知見は少ない。本研究は北海道東部の落葉広葉樹林で、落葉後積雪前(初冬)、融雪後展葉前(初春)および成長期(盛夏)における根圏の微生物の解明を目的とし、林冠木であるミズナラの根圏と非根圏土壌における細菌、真菌の群集構造、機能群組成および共存ネットワークの解明を行った。真菌・細菌ともに群集構造は季節で異なったが、根圏・非根圏による違いは細菌でのみ有意であった。また真菌のうち共生菌は夏に特に根圏で多くなる傾向がみられた。共存ネットワークではProteobacteriaやAcidobacteriotaを含むグループが根圏で多く、pHや含水率と高い相関関係を示したが、季節の違いによる有意な差はなかった。このことから、菌根菌を含む共生真菌は樹木からの炭素供給の違いで季節変化する一方で、根圏に特異的な細菌群集にはpHなどの季節的にあまり変化しない環境要因が重要であることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 482-, 2022-05-30
日本森林学会