マツヘリカメムシがクロマツの種子生産性に及ぼす影響

DOI
  • 松永 孝治
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場
  • 武津 英太郎
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 岩泉 正和
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場
  • 久保田 正裕
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場
  • 原 亮太朗
    九州大学大学院生物資源環境科学府
  • 北嶋 諒太郎
    九州大学大学院生物資源環境科学府
  • 細川 貴弘
    九州大学大学院理学研究院
  • 渡辺 敦史
    九州大学大学院農学研究院
  • 久米 篤
    九州大学大学院農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Seed production reduction in <i>Pinus thunbergii</i> caused by <i>Leptoglossus occidentalis</i>

説明

<p>外来種であるマツヘリカメムシがクロマツの種子生産性に及ぼす影響を明らかにするため、枝上に着果した状態(採取前)および採取後の切り離したクロマツ球果への吸汁実験を行った。採取前の枝上の球果をマツヘリカメムシ5匹と同じ袋に2週間入れた。また、別のクロマツから採取した球果20個をマツヘリカメムシ20匹と同じケースに1週間入れた。これらの球果から種子を取り出してエタノール精選し、沈下した種子の割合(沈下率)を求めた。採取前に吸汁処理した場合の沈下率は36%から20%へ低下した。また採取後に吸汁処理した場合の沈下率は36%から26%へ低下した。これらの種子の一部について軟エックス線写真を撮影したところ、沈下した種子では正常な胚が認められたが、沈下しなかった種子では部分的な胚、あるいは空洞が認められた。これらの種子をシャーレ内で発芽処理したところ、沈下した種子の発芽率は98%、沈下しなかった種子の発芽率は0%であった。これらの結果はマツヘリカメムシの吸汁によってクロマツ種子の発芽能力が損なわれ、種子生産性が低下することを示唆した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472566024704
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_159
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ