立木根鉢の風に対する力学的反応

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タイトル別名
  • Mechanistic response of tree root-soil plate against wind

抄録

<p>台風や温帯低気圧の強風に起因する立木の倒伏は、立木の各部位に発生する動的現象の連鎖の結果である。つまり風が樹冠に当たることで振動が生じて枝から樹幹に振動が伝わり、やがて地下の根まで到達して根鉢(根と土壌)全体の破壊が始まって、最終的に木が倒伏することが予想される。これらの現象の中で風による樹幹部の振動については、国内外で研究されている。しかし、倒伏の直接原因である「振動が根に達して根鉢を崩壊させる動的現象」については十分な検証がされてこなかった。そこで本研究では、ひずみゲージおよび慣性計測装置を立木の地上部(樹幹)と地下部(>直径2cmの根と土壌)に設置し、樹冠への風からの負荷が立木全体に及ぼす影響を観測している。今回は、観測木に人工的な負荷を8方向にかけた時の根のひずみ(変形)傾向について報告する。引っ張る方向によって、根には引っ張りまたは圧縮の力がかかるが、本試験では負荷の増減と根のひずみ程度が一致しない場合が確認された。これは、根が動く時に発生する土壌接地面との摩擦力、根自体の柔軟性等によって、根のストレスがある程度軽減されると考える。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472566034560
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_178
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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