「福島3号」「S3HK7」におけるスギ雄性不稔性の発現過程

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タイトル別名
  • Mechanisms of male-sterility in <i>Cryptomeria japonica</i> Fukushima3 and S3HK7

抄録

<p>スギの雄性不稔性は単一の核内潜性遺伝子によって支配され、これまでの花粉崩壊過程の観察や後代検定の結果から、4種類の雄性不稔遺伝子(MS1MS4)が存在すると報告されている。雄性不稔スギと判定されたS3HK7(新大3号(雄性不稔スギ)と東蒲原7号のF1)の不稔形質は、MS1に起因する新大3号が雄性不稔アレルms2ms4を持っておらず、東蒲原7号がms1ms4を持っていないとの後代検定の結果から、MS1MS4とは異なる雄性不稔遺伝子に起因すると考えられている。本研究では、雄性不稔スギの福島3号について、後代検定とMS1の翻訳領域のシーケンス解析により、MS1MS4とは異なる雄性不稔遺伝子に起因することを確かめた。また、福島3号とS3HK7の花粉崩壊過程を解明するため、花粉母細胞期から成熟花粉に至るまでの顕微鏡観察を行った。2021年9月から2022年2月まで週に1-2回のペースで雄花花序を採取してFAA溶液で固定した。これらの雄花を用いてパラフィン切片法で標本を作製し、光学顕微鏡で観察した。また、小胞子の異常が認められた時期の雄花を用いて、走査型電子顕微鏡で花粉の形態や表面の様子を観察した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472566052864
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_383
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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