南米地域における森林火災が表層土壌に及ぼす影響_文献レビュー

DOI
  • 今村 直広
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 佐藤 保
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 宮本 和樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Impact on forest surface soil at South America region by forest fire_A review

抄録

<p>気候変動の影響により、南米地域における森林火災が増加傾向にある。これまで、主にアメリカとスペインで調べられた結果から、森林火災は森林内の有機物を燃焼させ、土壌の物理性と化学性を変化させることが明らかになってきた。しかし、南米地域の森林は、熱帯雨林から成るアマゾンや山岳地帯に位置するアンデスなど、これまでの既往研究とは気候や地形が異なる場所に存在する。そのため、既往研究とは森林火災の発生頻度やその影響が異なることが予想される。本研究では、南米地域で報告されている森林火災が表層土壌に及ぼす影響を文献レビューし、これまで行われた他の地域での森林火災による知見との違いを報告する。南米地域では、他地域同様、燃焼灰が土壌孔隙に入ることで、土壌表層の撥水性の増加、透水性の低下、地表流の発生を引き起こすが、森林火災は乾季に起こり、雨季に地表流による浸食プロセスが増大することが分かった。また、表面流出には傾斜も大きく影響しており、急峻な山岳地帯では森林火災による土壌侵食への影響が顕著であることが予想された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292472573910912
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_558
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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