北部九州東部,祓川中流~城井川中流域に分布する北坂本累層の岩石記載と全岩化学組成

書誌事項

タイトル別名
  • Petrography and whole-rock chemical composition of the Kitasakamoto Formation, eastern Northern Kyushu, Southwest Japan
  • ホクブ キュウシュウ トウブ,フツガワ チュウリュウ~シロ イカワ チュウ リュウイキ ニ ブンプ スル キタサカモトルイソウ ノ ガンセキ キサイ ト ゼン ガン カガク ソセイ

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抄録

<p>北部九州東部に分布する北坂本累層のマグマの成因とマグマ過程の検討のため,凝灰角礫岩中の安山岩礫の岩石記載および全岩化学分析を行った.火山岩礫は,斑晶鉱物組み合わせの違いから,複輝石安山岩,普通角閃石・複輝石安山岩,普通角閃石安山岩,黒雲母 - 普通角閃石デイサイトに区分される.ほとんどが複輝石安山岩と普通角閃石 - 複輝石安山岩からなり,普通角閃石安山岩と黒雲母-普通角閃石デイサイトは,本累層の最下部に限られる.これらの岩石中にはふるい状組織や汚濁帯を持つ斜長石斑晶,融食形を示す石英斑晶,反応縁を持つ普通角閃石斑晶といったマグマミキシングに伴う非平衡組織を示す斑晶鉱物が含まれる.これらの火山礫の一部は高Sr/Yかつ低Yのスラブ融解に由来するメルトの特徴を有する.したがって,マグマミキシングにはアダカイトの火成活動が関係している.</p>

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 76 (1), 3-18, 2022-01-25

    地学団体研究会

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