自記式うつ病スクリーニングテストの回答に欠損がある者の自殺念慮経験リスク
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- 平光 良充
- 名古屋市衛生研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Risk of suicidal ideation among residents with item non-response on self-reported depression screening questionnaire
説明
<p>自記式うつ病スクリーニングテスト(以下、抑うつ尺度)の回答に未記入(以下、欠損)がある者の自殺念慮経験リスクを評価することを目的に研究を行った。分析対象者は、16歳以上の名古屋市民から無作為抽出された10,000人のうち、質問紙が回収された4,747人である。抑うつ尺度にはWHO-5精神的健康状態表(以下、WHO5)を使用しており、自殺念慮経験は最近1年以内の経験の有無を尋ねていた。性別及び年齢層より調整した自殺念慮経験オッズ比は、WHO5の回答に欠損がなく陰性であった群を基準カテゴリとした場合、一部項目に欠損がある群で3.14(1.71–5.75)、全項目に欠損がある群で7.82 (4.35–14.03)、欠損がなく陽性であった群で5.42(4.09–7.19)であった。本研究結果から、抑うつ尺度の回答に欠損がある者、特に全項目が欠損である者は、完答して陰性であった者と比較して最近1年以内の自殺念慮を経験した可能性が高いことが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 自殺予防と危機介入
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自殺予防と危機介入 40 (2), 75-81, 2020-09-30
一般社団法人 日本自殺予防学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390292572059761280
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- ISSN
- 24368369
- 18836046
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可