岩手県立病院における救急医療の問題点

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タイトル別名
  • Emergency medical problem for doctors in Iwate prefectural hospitals
  • イワテ ケンリツ ビョウイン ニ オケル キュウキュウ イリョウ ノ モンダイテン

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抄録

<p> 2013年度の岩手県立病院辞職医師に対するアンケート調査では当直(日直を含む)の軽減を望む声が60%を占め、その主な業務である救急の対応について岩手県内の各消防署から2014年1月-12月の救急搬送のデータを入手し、岩手県立病院での救急と当直の現況を以下の項目で検討した。1)2次医療圏別救急搬送数、1・2次患者割合、2次医療圏外からの救急搬送数 2)各病院の2014年の救急患者数、2014年11月当直表より、非常勤医師の当直を除いた常勤医、研修医の①当直回数、②1回の当直で1人の当直医が診る救急患者、救急搬送患者数、③1か月の当直で1人の当直医が診る救急患者数を調べた。その結果、1)県立病院の総病床数は岩手県内全病院の30%であるが、どの2次医療圏でも70%以上の救急搬送が県立病院に行われており、救急患者の80%以上は1次救急患者であった。2)地域病院の常勤医師の当直回数が多く、基幹病院医師の当直医が診る患者数が多い。また、研修医の少ない病院での研修医が診る患者数と救急搬送数が多い。以上より、岩手の県立病院への救急の負担が非常に重く、1、2次救急の分担が重要と思われた。</p>

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