産褥期右卵巣静脈血栓症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Right Postpartum Ovarian Vein Thrombosis

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説明

<p>症例は30歳の女性である.妊娠中経過は正常で2006年5月下旬妊娠39週5日にて第2子を自然分娩した.産褥3日目より発熱,右下腹部痛が出現し虫垂炎を疑われ5月末に腹部造影CTを施行されたところ右卵巣静脈血栓症を指摘され,同日当科に紹介となった. CTにて血栓の先端が下大静脈(IVC)内に突出している可能性が考えられたこと,また,右卵巣静脈は直接IVCに鋭角で合流する解剖的特徴より,血栓遊離による肺塞栓血栓症を引き起こす危険が高いと判断し,同日,緊急に一時型IVCフィルターを腎静脈合流部の上部に留置し,抗凝固療法を開始した.留置7日目に捕捉血栓のないことを確認しフィルターを抜去した.その後の経過は良好で現在ワーファリン内服中である.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 18 (3), 175-178, 2007

    日本静脈学会

参考文献 (9)*注記

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