乳房CT画像に対する診療放射線技師養成校の学生の診断能

  • 萩原 響
    大阪物療大学 保健医療学部 診療放射線技術学科
  • 北岸 友哉
    大阪物療大学 保健医療学部 診療放射線技術学科
  • 髙木 聡志
    大阪物療大学 保健医療学部

書誌事項

タイトル別名
  • Diagnostic ability of students of radiologic technology for breast CT images
  • チブサ CT ガゾウ ニ タイスル シンリョウ ホウシャセン ギシ ヨウセイコウ ノ ガクセイ ノ シンダンノウ

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説明

本研究の目的は、診療放射線技師養成校の学生でも乳房CT画像の評価は可能であるか、また汎用ノートPCと医用モニタで診断能に差があるのかを明らかにすることである。悪性腫瘍と異常なしの症例をそれぞれ15症例ずつ、計30症例を観察実験の対象とした。評価基準として病変が「絶対ない」、「多分ない」、「多分ある」、「絶対ある」の4段階のカテゴリーを設け、7名の学生がそれぞれのモニタで観察実験を実施した。7名の評価結果の平均は、汎用ノートPCで感度:0.58、特異度:0.80、陽性的中率:0.76、陰性的中率:0.66、Area under the ROC curve(AUC):0.72であり、医用モニタでは感度:0.63、特異度:0.85、陽性的中率:0.81、陰性的中率:0.70、AUC:0.76であった。いずれも医用モニタを用いた場合に値が上昇したが、統計的有意差は認められなかった。本研究により、学生であっても約6割の乳房悪性腫瘍を単純CT画像から検出できることが明らかになった。また学生に対して間隔を空けて複数回の観察実験を行う場合には、その間における学習効果が結果に影響することが示唆された。

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