高齢者の非骨傷性頸髄損傷に対する積極的手術療法

DOI
  • 大饗 和憲
    広島大学大学院医系科学研究科四肢外傷再建学
  • 井口 浩一
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 森井 北斗
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 上田 泰久
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 八幡 直志
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 高橋 翼
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 松田 浩美
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 笠原 知樹
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
  • 田沼 悠太
    埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • EFFECTIVENESS OF SURGICAL TREATMENT FOR SPINAL CORD INJURY WITHOUT RADIOGRAPHIC EVIDENCE OF TRAUMA IN GERIATRIC PATIENTS

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抄録

<p> 高齢者の非骨傷性頸髄損傷に対する積極的早期手術療法の治療成績について報告する. 対象と方法 : 70歳以上の非骨傷性頸髄損傷患者に可及的早期に除圧術を施行し, その術後成績を検討した. 結果 : 治療を行ったのは59例でそのうち手術を行ったのは57例であった. 男性48例, 女性9例, 平均年齢78.2歳, ASIA分類でAIS A13例, B8例, C36例であった. 受傷から手術までの時間は中央値9時間, 在院日数は46日, 入院中の死亡は5例 (8.8%) であった. 入院中にAISで1段階以上改善した症例は40例 (70.2%) で, そのうち7例 (全体の12.3%) では2段階以上の改善がみられた. 考察 : 高齢者の脊髄損傷は神経学的予後が悪く, 合併症により死亡率も高いと報告されている. しかし, 高齢者であっても積極的に早期に除圧を行うことで死亡率を下げることができ, 機能予後も改善できると考える.</p>

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