小面積皆伐地に植栽した落葉広葉樹3種の初期5年間動態

  • 伊東 康人
    兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター
  • 藤堂 千景
    兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター
  • 山瀬 敬太郎
    兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター
  • 山崎 理正
    京都大学大学院農学研究科森林科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Dynamics of Three Broadleaf Species in the First Five Years after Planting at Small-scale Clear-cutting

抄録

<p>針広混交林化の技術確立に繋がる知見として,兵庫県の小面積皆伐したヒノキ人工林にクリ,ヤマザクラ,コナラの落葉広葉樹3種を異なる密度(1,000,1,500,または2,000本/ha)と方法(単木混植または単植)で植栽し,植栽木の成長および生存に影響を及ぼす要因を調べた。3種の植栽木の成長量は,前年地際径および開空度の増加に伴い増加し,土壌含水率の増加に伴い減少していた。生存率に関しては,前年地際径の増加に伴い3種とも生存率が増加し,開空度の増加に伴いクリでは生存率が増加,ヤマザクラ,コナラでは生存率が減少していた。コナラ単植プロットでは,地形の異なる調査地間で5年目の地際断面積合計に大きな差がみられたのに対し,単木混植プロットでは単植プロットほどの差はみられず,植栽密度が高いほど5年目の地際断面積合計も大きくなった。植栽後5年間に関しては,環境応答性が異なる樹種を混植することで成長または生存できないというリスクが回避されること,検討した中では最も植栽密度が高い2,000本/haが最適であることが示唆された。</p>

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

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