不適切なPIDパラメータ設定による自励振動応答の自動検出とPID再調整

書誌事項

タイトル別名
  • Automatic Detection of Self-excited Oscillations and Re-Tuning of Poorly Tuned PID Controllers

抄録

<p>PID制御器は不適切なPIDパラメータを設定すると自励振動が生じる.自励振動時の時系列データとPIDパラメータから閉ループ同定モデルを得る手法ならびにIMC理論に基づいたPIDパラメータを設計する手法はすでに確立している.しかしながら,自励周期データを自動検出する手法が未確立であった.本論文では,時系列データから減衰正弦波応答を自動検出する方法を提案し,閉ループ同定および最適PIDパラメータを提示するアプリケーションを開発した.まず,酢酸ビニルモノマー(VAM)プロセスのシミュレーションデータへ適用した結果,すべての自励振動応答を自動検出できた.次に,実プラントの数千のPID制御器の運転データに適用した結果,わずか数時間で全PID制御器の診断が完了し,数十個のPID制御器に対してPIDパラメータの不具合を診断し推奨パラメータを算出した.自動算出された推奨PIDパラメータ値を設定することで制御性能が大幅に改善された結果の例を示した.</p>

収録刊行物

  • 化学工学論文集

    化学工学論文集 48 (4), 131-140, 2022-07-20

    公益社団法人 化学工学会

参考文献 (16)*注記

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