グループ回想法の効果と社会参加支援への取り組み 地域で生活する元気高齢者の能力を活用して

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of Group Reminiscence and Approach for Social Participation Support ―Applying the Ability of Healthy Senior Citizens who Live in the Local Community―
  • グループ カイソウホウ ノ コウカ ト シャカイ サンカ シエン エ ノ トリクミ : チイキ デ セイカツ スル ゲンキ コウレイシャ ノ ノウリョク オ カツヨウ シテ

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説明

地域で生活する元気高齢者18名(平均年齢±標準偏差は70.7±6.4歳)を4グループに分け、回想法スクール「むかしの思い出学校」を開催しその効果を確認するとともに、回想法スクール修了後の参加者への継続支援として、「むかしの思い出学校同窓会」を開催する中で、生きがい感の変化を明らかにすることを目的とした。さらに、回想法スクールで形成された元気高齢者のグループが自らの能力を活かし、地域の中で活動できる社会参加支援について整理することを目的とした。その結果、回想法スクールの効果として、思い出が想起される過程において他者との交流が促され、喜びや楽しみなどの満足感が増す中で、参加者全体の88.9%の生きがい感が上昇し、グループとしても成長・発達していくことが明らかになった。さらに、同窓会を開催した結果、新たな人間関係が形成される中で、同じ目的を持った活動を通し、元気高齢者それぞれにとっての成功体験が、新たな活動への意欲の高まりにつながることが確認でき、75%の参加者の生きがい感の維持・向上が確認できた。同窓会を重ねる中で、回想法のボランティア実践者として地域で活動していく方向性が示され、社会参加支援の1方法として元気高齢者が虚弱高齢者を支援することで双方にとって、生きがいの維持・向上につながる可能性があり、元気高齢者のうつ予防に向けた取り組みとして、その効果が期待できると示した。

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