AI遠隔健康モニタリングシステム「まいにち安診ネット」を用いて介護施設等に入居する高齢者等の疾病の早期発見・重症化予防を行う実証研究

DOI
  • 前田 俊輔
    芙蓉開発株式会社 安診ネット事業部
  • 伊達 豊
    医療法人芙蓉会筑紫南ヶ丘病院 医局 理事長
  • 青柳 潔
    国立大学法人長崎大学 医歯薬学総合研究科(医学系)公衆衛生分野 教授

書誌事項

タイトル別名
  • Demonstration Experiment of using AI Remote Health Monitoring System “Anshin-net” for Early Detection and Prevention of Aggravation for Disease whose Aged People Live in the Nersing Home

抄録

<p>1. 研究目的</p><p> 急速な高齢化により,高齢者の疾病の早期発見・重症化予防が課題となっている.高齢者は一般成人に比べ自覚症状に乏しく,認知症患者など意思疎通が困難なことが多いため,従来の問診が適応されにくく,重症化しやすいという課題がある.そこで,高齢者一人ひとりの特性に合わせた最適化医療を提供するため,ICTを用いバイタルに注目した新たなテーラーメイド健康管理法を提言する.生命徴候であるバイタルは,客観的に高齢者の健康状態を把握できる指標として健康管理に日常的に用いられている.しかし高齢者は加齢により,体温・脈拍の低下や血圧の上昇という傾向があり,一般成人とは異なる特性を持つ.それにも関わらず,絶対値基準で判定されているのが実情で個人差を考慮した医療介入の判定に関する検証は稀有である.</p><p> 本研究では,医療リスクが判定できる「デジタルバイオマーカー」として,個人ごとのバイタル評価基準を使った『バイタルスコアリング技術』を用いて,介護施設における高齢者の罹患率の高い肺炎・心不全の早期発見・重症化予防に対する新たなICT健康管理の有効性を明らかにする.【バイタルスコアリング技術】日々のバイタルデータから医療リスクの判定支援を行う技術である.個々人の体温・血圧・脈拍のデータが正規分布する特性を生かしその平均値±2σを閾値とし,データが正規分布しない酸素飽和度・呼吸数・意識レベルは絶対値基準にて,各バイタル項目をスコア分布表に配点する.そのスコア合計点より医療リスクを算出する.</p>

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 41 (2), 84-85, 2021-06-23

    一般社団法人 日本医療情報学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292859816055040
  • DOI
    10.14948/jami.41.84
  • ISSN
    21888469
    02898055
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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