本治法と標治法の使い分けによる漢方薬治療が有効であった掌蹠膿疱症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Palmoplantar Pustulosis Successfully Treated with Kampo Medicine Switched Between Fundamental Treatment and Local and Symptomatic Treatment
  • ホンチホウ ト ヒョウチホウ ノ ツカイワケ ニ ヨル カンポウヤク チリョウ ガ ユウコウ デ アッタ ショウセキノウホウショウ ノ 1レイ

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説明

<p>防風通聖散と桂枝茯苓丸で皮膚症状が改善した掌蹠膿庖症の1例を経験した。症例は42歳,女性。ビオチン,ステロイド軟膏を処方されたが難治状態で当クリニックを初診。両手掌と足底に膿痂疹と亀裂,鱗屑が見られた。一貫堂の解毒証体質,瘀血証体質と判断し,本治法として防風通聖散と桂枝茯苓丸を処方したところ,数日で皮膚症状が改善した。甲状腺機能亢進症の発症を契機に再燃したが,標治法として消風散と越婢加朮湯に変更し改善した。 その後は,再び防風通聖散と桂枝茯苓丸の併用とし,症状は安定した。掌蹠膿庖症において,解毒証体質,瘀血証体質の関与は重要であり,防風通聖散や桂枝茯苓丸は本治の方剤として有効であると考えられた。臓毒証体質,瘀血証体質の観点から,本治として防風通聖散や駆瘀血剤を選択し考察した論文は検索した範囲ではなく,本症例は貴重な例と考えられた。</p>

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