チリにおける近年の政治社会変動とボリッチ政権-代表制の危機という視点から

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タイトル別名
  • The Recent Sociopolitical Changes in Chile and the Boric Administration: From the Perspective of the Crisis of Representation

抄録

<p>2021年12月に行われたチリの大統領選挙の結果、急進左派連合のガブリエル・ボリッチが勝利し、1990年の民主化以来初めてとなる、左右二大連合に属さない勢力による政権が誕生した。本稿では、代表制の危機という視点から、2010年代のチリの政治社会変動、新しい政治勢力が台頭した2021年選挙、今後のボリッチ政権の課題について考察することを目的とする。チリは、既存の左右二大連合政治に対する不信を起点に、投票率の低下、抗議行動の活発化、2019年のチリ史上最大級の抗議行動「社会の暴発」を経験してきた。さらに近年では、代表制の危機の表れとしてポピュリズム的性格をもった政治勢力の出現もみられ、新しい政治構図のもとで2021年大統領・議会選挙が行われた。ボリッチ新政権には、新自由主義からの転換という大きな目標があるが、その目標の実現のためには、いまだ解消されない代表制の危機という課題にも同時に取り組むことが求められている。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390292936928610304
  • DOI
    10.24765/latinamericareport.39.1_1
  • ISSN
    24340812
    09103317
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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