カーリング・ストーンの曲がりの説明について

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タイトル別名
  • Explanation of the curving motion of curling stones
  • カーリング ストーン ノ マガリ ノ セツメイ ニ ツイテ

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抄録

雪氷72巻,3号の解説「カーリングと氷物性」はストーンがなぜ曲がるのかという興味ある問題を提起した.しかし,解説には重要な論文の見落としがあり,摩擦力を外力と見なした点や真の接触面の分布と見積もり,ストーンの方向を変える機構の考え方,ストーン後面の摩擦増大をもたらす機構などいくつか問題があると思われ,トライボロジーの見地から補足を試みた.本報ではHarringtonの研究を紹介するとともに, ストーン底面のランニングバンドとペブルとの真の接触面の大きさ,低 速度領域で速度が遅くなるほど曲がりが大きくなる理由,自転の角速度の減衰が極めて小さい理由などを考察した.低速で摩擦が増大するという特性に着目することで,ストーンの曲がりはストーンの左右の摩擦の異方性に起因するとするHarringtonやDennyらの主張を支持する結果を示した.

収録刊行物

  • 雪氷

    雪氷 73 (3), 165-172, 2011

    公益社団法人 日本雪氷学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (20)*注記

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