看護師の勤務帯リーダーシップ行動自己評価尺度の開発

DOI Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a Scale for Nurses to Assess Their Own Shift Leadership Behavior
  • カンゴシ ノ キンムタイ リーダーシップ コウドウ ジコ ヒョウカ シャクド ノ カイハツ

この論文をさがす

抄録

<p>特定の勤務時間帯において医師の指示受けやチームメンバーの業務調整・人員采配を行って,チーム内の看護に責任を持つ勤務帯リーダーに関する既存尺度を使用した系統的研究は乏しい。今回,既存尺度とは異なる開発手法を用いて,項目数の削減を目指すこととした。本研究の目的は,勤務帯リーダーのリーダーシップ行動に関する自己評価尺度を開発し,信頼性・妥当性を検証することである。首都圏の大学病院に勤務する勤務帯リーダーを担当する看護師を対象とした無記名自記式の自由記述式調査と先行文献から37項目の尺度原案を作成した。尺度原案を使用して,首都圏の大学病院に勤務する勤務帯リーダー看護師631名を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。尺度原案の総合得点の平均値に男女による有意差を認めたため,女性336名を分析対象とした。主因子法,プロマックス回転での因子分析にもとづき6因子25項目からなる勤務帯リーダーシップ行動自己評価尺度を作成した。6因子を,「業務調整行動」,「人間関係構築行動」,「情報伝達による連携行動」,「看護実践遂行状況の確認行動」,「チームでの情報共有行動」,「看護実践力育成行動」と命名した。探索的因子分析で得られた仮説モデルの適合度を確証的因子分析で確認し,GFI=0.880,AGFI=0.850,RMSEA=0.053が得られ,適合度は許容範囲内と判断した。基準関連妥当性の勤務帯リーダー役割自己評価尺度との相関係数は,0.786であった。クロンバックα係数は,尺度全体で0.94,下位尺度において,0.78~0.88,再テスト法における級内相関係数は,0.88であり,信頼性は検証されたと判断した。</p><p>以上より,6因子25項目からなる本開発尺度は,信頼性と妥当性が概ね確保された。</p>

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ