cfDNAによる毒性評価

DOI
  • 小野 竜一
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部
  • 山本 雄介
    国立がん研究センター 病態情報学ユニット
  • 成瀬 美衣
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部 国立がん研究センター 動物実験施設
  • 田邊 思帆里
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 安全性予測評価部
  • 吉岡 祐亮
    東京医科大学 医学総合研究所
  • 相崎 健一
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部
  • 広瀬 明彦
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 安全性予測評価部
  • 落谷 孝広
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部 国立がん研究センター 病態情報学ユニット 東京医科大学 医学総合研究所
  • 平林 容子
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター
  • 北嶋 聡
    国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of toxicity by monitoring cfDNA

抄録

<p>血液中には、cell free DNA (cfDNA) が存在する。cfDNA は、血液細胞などの死滅などにも由来するため、健常者にも存在している一方、がん患者の血液中にはがん細胞より遊離したがん関連遺伝子に変異を持つ ctDNA (circulating tumor DNA) が存在し、がん関連遺伝子の変異を発がんのバイオマーカーとしたリキッドバイオプシーの開発も進められている。</p><p></p><p>体内においては、各種臓器に特異的な DNA メチル化部位が存在していることから、特定の臓器が障害を受けた場合に、その臓器に特異的な DNA メチル化を持った cfDNA が血液中に漏れ出てくると想定される。そこで、本研究では、肝障害のモデル物質として、四塩化炭素を経口投与した雄性 C57BL/6J マウスの血液において、肝臓特異的なDNAメチル化を持つcfDNAを肝障害特異的なバイオマーカーとした新たな毒性評価法の検討を行った。</p><p></p><p>四塩化炭素 (70mg/kg) の単回投与により肝障害を起こしたマウスの血液より単離した cfDNA の DNA メチル化は、肝臓特異的なメチル化パターンとなっており、cfDNA のDNAメチル化は、高感度な毒性バイオマーカーとして利用が可能であることが明らかになった。 cfDNA の DNA メチル化をバイオマーカーとしたリキッドバイオプシーは、薬物等の非臨床における迅速な安全性評価に貢献できると考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390293191189744896
  • DOI
    10.14869/toxpt.49.1.0_o-40
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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