相模湾から採集された微小原鰓類の1新種

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  • A New Tiny Protobranch Bivalve from Sagami Bay, Japan

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説明

<p>海洋研究開発機構の無人探査機「ハイパードルフィン」が2009年,相模湾のシロウリガイ調査を行った際に採集された微小な原鰓類が新種と認められたのでYoldiella sagamiana n. sp.サガミコソデガイ(新称)と命名し,記載した。殻長は3.9 mm(ホロタイプ)で殻頂は後傾。前縁は丸い曲線を描くが,後端はややつまみ出したが如く微かに翼状となる。鉸歯は前弓に15歯,後弓に10歯がある。相模湾の初島沖と沖の山斜面の水深1,100 m前後。</p><p>本新種は大西洋産のYoldiella biguttata Allen, Sanders & Hannah, 1995やYoldiella minuscula Verrill & Bush, 1898と外形は類似するが,これらの鉸歯は前後の歯弓に5~6歯があるに過ぎず,殻頂も傾かない。北大西洋の亜北極圏に産するYoldiella nana(Sars, 1865)も比較されるが,鉸歯は前後の歯弓に6~7歯で異なる。太平洋産では,東太平洋の深海産のYoldiella sp. A(Coan, Valentich-Scott & Bernard, 2000)に似ているところもあるが,鉸歯は8+8で本新種の交歯は15+10とは異なる。</p>

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