一般消費者を対象としたOTC点眼薬の適正使用に関する知識および理解度に関する調査

DOI
  • 秋山 滋男
    東京薬科大学薬学部薬学実務実習教育センター
  • 土井 信幸
    高崎健康福祉大学薬学部地域医療薬学研究室
  • 田沼 和紀
    株式会社カメガヤ(フィットケア・デポ)
  • 堀 祐輔
    東京薬科大学薬学部薬学実務実習教育センター
  • 宮本 悦子
    特定非営利活動法人 健康 環境 教育の会

書誌事項

タイトル別名
  • Knowledge and Understanding of the Proper Use of Over-the-Counter Eye Drops: A Survey of General Consumers

抄録

一般消費者は疲れ目、アレルギー症状などの軽度な眼疾患の予防や治療を目的にOTC点眼薬を使用している。しかし、点眼薬は無菌製剤であることから不適切な使用による汚染などが原因となりトラブルが発生することが予測される。そのため、薬剤師・登録販売者はOTC点眼薬の購入者に対して適正使用に関する情報提供を行わなければならない。 本研究では、OTC点眼薬の購入経験・使用歴のある一般消費者(以下、購入経験者)を対象として、OTC点眼薬の購入方法とその選択基準や理由、OTC点眼薬の適正使用に関する知識および理解度についてのアンケート調査を実施した。 薬剤師・登録販売者から購入経験者への商品に関する説明状況について尋ねた結果、「特に説明はなかった」が70.7%と最も高い割合であった。OTC点眼薬の開封後に添付の説明書(以下、添付文書)を読むかの設問では、「添付文書を読む」と回答した割合は52.9%(254/480)であった。同様に、購入経験者の適正使用のための主体的な行動指標項目と考えられる「使用時に添付文書を読んでいる」、「薬剤師・登録販売者へコンタクトレンズの使用状況を伝える」、「お薬手帳を提示している」などの項目について実施している割合は低かった。薬剤師・登録販売者からの一般消費者に対するOTC点眼薬販売時に使用目的や患者背景の確認が行われておらず、適正使用に関する指導も不十分である可能性が高く、OTC点眼薬購入者は相互作用、有害事象、副作用などを誘発しやすい状況にあると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390293424296379776
  • DOI
    10.24783/appliedtherapeutics.17.0_103
  • ISSN
    24329185
    18844278
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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