学校教員の職業性ストレスと関連する諸要因の分析

  • 美濃 陽介
    人間総合科学大学大学院 人間総合科学研究科 心身健康科学専攻 博士後期課程 秀明大学 看護学部精神看護学分野
  • 吉田 浩子
    人間総合科学大学大学院
  • 庄子 和夫
    人間総合科学大学大学院

書誌事項

タイトル別名
  • An analysis of factors related to occupational stress among Japan's school teachers
  • ガッコウ キョウイン ノ ショクギョウセイ ストレス ト カンレン スル ショ ヨウイン ノ ブンセキ

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抄録

<p>学校教員の職業性ストレス低減に資する新たな知見を得ることを目的に,学校教員1,000人を対象にインターネット調査を実施した.健康上の問題を自覚していた640人を,ストレス反応合計得点(職業性ストレス簡易調査票)と労働障害指数(日本語版SPS)の組み合わせで分類した.分類されたストレス状況の異なる各群によって関連する諸要因が異なるという仮説を検証した.多母集団同時分析の結果,就労状況,教職に対する価値観,ワークモチベーション,労働障害指数,職業性ストレス要因・反応の下位項目を変数とする適合度の良いモデルが得られ,各群に共通のパスと固有のパスが抽出された.過重労働に伴う負荷に加え,教職に対する価値観やワークモチベーションがストレス要因からストレス反応に至る過程に干渉要因として作用していた.学校教員の職業性ストレス低減のために過重労働といった就労状況の改善に加え,職務に対する価値観や適切なワークモチベーションの維持に配慮した支援が必要と考えられる.</p>

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