中国の水郷観光地の研究 ー江蘇省周荘鎮を事例としてー

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タイトル別名
  • A Study of a Riverside District Tourist Spot in China -A Case in Zhozhuang, Jiangsu-

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説明

2005年と2006年の2度にわたり、筆者は中国南部にある江南古鎮とよばれる水郷観光地、周荘鎮を訪問した。周荘鎮は日本の水郷観光地とは少々違った印象をうけた。それは、努めて電柱を地中に埋めるなど、街の元来の姿への景観保存にこだわっている点は日中ともに共通であるが、この周荘鎮は古民家を保存しているものの、従来店舗でなかったと思われる建物も、軒並み商店や飲食店に作り変えられてしまっている点が日本とは相違している。本研究では、観光ゲスト側からみた観光地への視点、いわゆる「まなざし」に注目する。この視点から、観光ゲストがどのような「まなざし」で周荘鎮を訪れ、それに対し、観光地や土産店がどのような観光地を形成しているのかについて本稿では論じた。このまなざしに対して、本稿では上海市民におこなったアンケート調査からの分析をおこなった。それによれば、周荘鎮を訪れる観光ゲストになりうる人々は、中高年層であり、低学歴・低収入者であること、そして古く素朴なものに対するノスタルジーを求めていることがわかる。つまりそれが、周荘鎮に対する観光ゲストのまなざしなのである。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390293556142552960
  • DOI
    10.51059/nihonkanko.48.0_116
  • ISSN
    24367133
    13418270
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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