<i>DNAH8</i> による線毛機能不全症候群を背景とした慢性鼻副鼻腔炎例

  • 鈴村 美聡
    三重大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 松脇 由典
    医療法人社団恵芳会松脇クリニック品川
  • 竹内 万彦
    三重大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Chronic Rhinosinusitis Caused by Primary Ciliary Dyskinesia Associated with Mutations of the <i>DNAH8</i> Gene
  • DNAH8による線毛機能不全症候群を背景とした慢性鼻副鼻腔炎例
  • DNAH8 ニ ヨル センモウ キノウ フゼン ショウコウグン オ ハイケイ ト シタ マンセイ ビ フクビクウエンレイ

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抄録

<p> 線毛機能不全症候群 (PCD) は線毛に関連する遺伝子のバリアントによって起こる先天性疾患である. PCD 患者は慢性鼻副鼻腔炎, 気管支拡張症, 内臓逆位, 不妊, 滲出性中耳炎など多彩な臨床症状を呈する. PCD を背景とした慢性鼻副鼻腔炎は時に難治である. 今回, 難治性の鼻副鼻腔炎から PCD が疑われ, 遺伝学的検査を行った. これにより, DNAH8 の2つのヘテロのバリアントが判明した. バリアントは NM_001206927.1(DNAH8): c. 11285G>A(; )c. 11510G>A であり, p. Gly3762Asp(; )Arg3837Gln なるアミノ酸配列の変化を引き起こすと推定されるミスセンスのバリアントであった. DNAH8 は原因遺伝子の中の割合はまれなものであり, 本邦での1例目の報告である.</p>

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