『いはでしのぶ』の碁と氷
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- 毛利 香奈子
- 学習院大学大学院
書誌事項
- タイトル別名
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- The “Go” Game and Ice: <i>Iwade-shinobu</i>, <i>Genji-monogatari</i>, and <i>Sagoromo-monogatari</i>
- ――交差する『源氏物語』『狭衣物語』――
抄録
<p>『いはでしのぶ』は、『源氏物語』『狭衣物語』の影響を受けた作品である。『源氏物語』が特に意識されている箇所のひとつが、巻一で内大臣・二位中将・一品宮・宮の君が碁を楽しむ場面である。氷の扱われ方や、碁で対戦する二人の女君の様子は、空蝉巻・竹河巻・蜻蛉巻と重なり、場面構成や表現が類似している。さらに、碁の見証役を務める男君の姿は、『狭衣物語』巻一にも重なる。先行作品を意識した表現が執拗に盛り込まれている当該場面の分析を通じて、本作がいかなる独自性を生み出したかを検討する。</p>
収録刊行物
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- 日本文学
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日本文学 66 (9), 26-37, 2017-09-10
日本文学協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390293633437807616
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- ISSN
- 24241202
- 03869903
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可